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保育士として経験を重ねていく中で、「このまま現場で働き続けた先に、どんなキャリアがあるんだろう?」そんなふうに考えたことはありませんか。
専門リーダーは、厚生労働省が定める「保育士等キャリアアップ制度」の中で位置づけられた役職のひとつ。
現場で培った経験と専門性を活かしながら、保育の質を高め、周囲を支える存在として期待されています。
単なる役職名ではなく、「保育士としての力が認められた証」と言えるポジションです。
専門リーダーの役割

専門リーダーは、保育現場の“専門家”として次のような役割を担います。
◎ 専門的な知識・スキルを保育に活かす
乳児保育、幼児教育、障害児保育、保健衛生・安全など、研修で学んだ専門分野を日々の保育に反映します。
◎ 他の保育士への助言・サポート
後輩保育士や同僚からの相談に乗り、実践的なアドバイスを行うことで、チーム全体の力を底上げします。
◎ 園全体の保育の質向上に関わる
保育内容の見直しや改善提案など、よりよい保育環境づくりにも関与します。
また、専門リーダーは処遇改善等加算Ⅱの対象となり、園の判断により役職手当(最大月額4万円程度)が支給される場合もあります。金額や支給方法は園ごとに異なりますが、責任と役割に見合った評価が制度として用意されています。
専門リーダーになるための要件(2026年基準)
2026年以降、これまでの「経過措置(例外的な任命)」が縮小・廃止され、以下の要件を満たすことが必須になりました。
1)保育士として概ね7年以上の実務経験
長年の現場経験が専門性の土台となります。園が判断する場合もありますが、国の基準としては7年以上が目安です。
2)職務分野別リーダーの経験を有すること
専門リーダーはキャリアアップ制度の中位に位置する役職です。まずは職務分野別リーダーとしての経験が必要です。
3)キャリアアップ研修を4分野以上修了
以下の8分野の中から、4分野以上の研修を修了することが必要です。2026年度からはこの研修修了証がないと任命を受けられません。
■乳児保育(主に0歳から3歳未満児向けの保育内容)
■幼児教育(主に3歳以上児向けの保育内容)
■障がい児保育
■食育・アレルギー対応
■保健衛生・安全対策
■保護者支援・子育て支援
■マネジメント
■保育実践
※1分野につき15時間の受講+修了レポート提出が一般的です。
4)園から正式に「専門リーダー」として任命されること
保育士にとって、専門リーダーになるメリット
では、専門リーダーになることは、保育士本人にとってどんなメリットがあるのでしょうか。
1)経験とスキルが「見える形」で評価される
日々の保育は目に見えにくい努力の連続です。
専門リーダーになることで、これまで積み重ねてきた経験や学びが国の制度に基づいて正式に評価されます。
「自分の保育が認められた」という実感は、大きな自信につながります。
2)現場で働き続けながらキャリアアップできる
管理職=デスクワーク中心、というイメージを持つ方もいるかもしれません。
しかし専門リーダーは、子どもと関わる現場に立ち続けながらキャリアアップできる役職です。
「現場が好き」「保育から離れたくない」保育士にとって、非常に現実的な選択肢と言えるでしょう。
3)後輩育成に関わり、やりがいが広がる
自分が学んできたことを後輩に伝え、成長を支える立場になることで、保育のやりがいは「自分一人」から「チーム全体」へと広がっていきます。
保育士としての視野が一段階広がるのも、専門リーダーならではの魅力です。
まとめ
専門リーダーは、「もっと保育を深めたい」「自分の経験を誰かの役に立てたい」そんな思いを形にできるポジションです。
給与や役職だけでなく、保育士としてのやりがいを広げてくれる制度でもあります。
まずはキャリアアップ研修の情報を集め、園や自治体と相談しながら、一歩ずつ準備を進めてみてはいかがでしょうか。


